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 穀物に関する漢字物知り

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 「身近な漢字を楽しむ」
小山光一著 身近な感じを楽しむ  
 小山光一(こやまこういち)著

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 誰もが知っている、見たことある漢字や意味を含む
 ストーリーを縦横無尽に語った漢字エッセイ集!


 以下にお米に関する漢字のみピックアップしています。他に111
 もの漢字を扱っています。
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漢字 「米」
長所がいっぱい
 
 米食中心だった日本人が、欧米の食文化を無批判に取り入れた。そのためあちこちで弊害が起こってきているという。
 何百何千年という長い間、折り合いをつけてきた自然と人間の営み、それに応じた身体を持った日本民族が、急カーブを切ったのだから、どこかおかしくなって当たり前。われわれ日本人はまず毎日の食生活から見直さなければなるまい。
 米食の中心になる稲、日本では弥生時代初期、あるいは縄文時代晩期に渡来したといわれる。古墳時代はもち米をおこわとして食べていたと見られる。奈良・平安時代にはおこわが正式な食事、他にうるち米の固粥(かたかゆ)と汁粥があり、現在の米飯は固粥から来ている。日に三度の食事も安土桃山時代以降、本当に定着するのは江戸時代の天明の大火があってからという。
 私が日本農業新聞に出会ったのは平成17年5月。そのときの印象を、古典の講座で毎回配っている「講座のまくら」に書いて皆さんに読んでもらった。「一般紙とはトップ記事からして違う。『田んぽはクーラー 夏は市街地より1.2度低い 農環研が実証』・・・」
「コラムも充実している。福井県が、米を中心としたバランスのよい食事が長寿の要因であると報告書にまとめた。米とその加工品摂取量の全国一が福井県、伝統料理の食材も米が最も多く、豆類やイモ類が続く。
・・・平均寿命から介護を差し引いて自立して暮らすことができる期間、健康寿命も計算した。これもトップクラス。・・・」
 すぐにいろいろな意見や感想が聞けて、楽しかった。
 米という字は実がついている稲の穂の形からできた文字。フランス語のメートルを米突と書くことから、米偏で粁を作って、キロメートルと読ませることを考え出した。アメリカを亜米利加・米利堅と音訳したから、米とも書く。簡潔で便利である。

第10章 花も実もあるU


漢字 「穀」
常食用に栽培する作物
  
穀物とは一口でいうならば、どう表現すればいいのだろう。手っ取り早い方法として、手元の辞書をのぞいてみた。「人間がその種子などを常食とするために栽培する農作物」 とあった。
もう少し詳しく書いてあるものでは、「主食とするものを主穀、その他のものを雑穀という」 と分類しているのもある。穀物は食用ばかりではない。澱粉(でんぷん)をとるのもあれば、油をとるのもある。アルコールの原料にもなるし、家畜の飼料にもなる。分類するということは簡単そうに見えて、実際は結構難しい。
 穀物の実の特徴を探ってみよう。貯蔵するのに便利である。外側が丈夫にガードされているから物理的衝撃に強い。長距離の輸送にも耐えられる。大規模栽培もできる。従って大量生産が可能である。こう並べてみると、特徴というよりも特長(すぐれた特徴)である。
 こうした素晴らしい穀物を、私らは普段あまり気にもかけずに、口に入れている。穀物の穀という漢字についても同じようなことがいえる。
漢和辞典のどれを見ても、当然ありそうな殳(るまた)のところにはない。穀がちゃんと殳にあるのに、肝心の穀はない。どこにあるかというと、禾(のぎ)のところ。穀は殻とよく似ているが、殻に禾(いね・穀類の意)が入っている状態を示したものという。
私もいちおう農家の生まれなので、穀物の種まきから収穫・貯蔵まで、ある程度は知っている。少しばかり手伝いもした。先日のラジオ放送で、ガーコンという脱穀機の音が流れた。騒々しいけれど活気あふれる器械で、戦後の復興を象徴するものだった。日本の農業が機械化へ向かう小さな第一歩だったかと思う。入院中の兄に聞かせてやりたい懐かしい音だった。

第10章 花も実もあるU
 

漢字 「飯」
ご飯がおかずになる

ゴハンに比べれば、メシは乱暴に聞こえる。もとを正せば召し上がるもの、の意であって品が悪いわけではない。飯のつく言葉をいくつか拾い出してみた。お好きなものを召し上がれ。
 一合雑炊二合粥三合飯に四合団子五合牡丹餅六合粟餅は、一食に一人が食べる穀物の量。料理の仕方でこうも違う。四合粉五合団子、四合鮨五合餅、四合餅五合うどん、ともいう。内の飯より隣の雑炊は自分のものより他人のものが何かにつけてよく見えるたとえ。米の飯を食うは易く麦飯を食うは難し、これは贅沢な生活に走るのは容易だが、質素な生活を守るのは難しいということ。
 飯は食+反、ここまでは同じだが反をどう見るか、学者によって見方が異なる。返るの意味で穀物を煮え返らせて作った、めしの意味とする。反はばらばらになるで、粒がふやけ、ばらばらに煮えた米の飯とするなど。また 『礼記』 に 「黍(きび)を食ふには箸を以ふことなかれ」とあるそうで、中国古代では指でつまんで食べていたことが分かる。
 中華料理の店に「○○飯店」と看板を見かける。料理屋・飲食店の意味と分かるが、中国語では旅館・ホテルの意味だという。
 最後にご飯がおかずになる話。小説『橋のない川』の著者住井すゑさんが実践されたもの、
 その一。釜を二つ用意する。一つの釜では普通のご飯を炊く。もう一方の釜では同量の米を醤油で炊く。両方が炊き上がったら、同じ茶碗に入れて食べるとき交ぜる。両方とも感触が同じだから、おいしい。
 その二。ご飯を炊いておいて、冷まして、そこに熱いお粥をかける。お粥は味付けをしたおじやか茶粥にする。
 その三。ご飯があまったとき、ごま油でもサラダ油でもいい、炒める。それに塩、コショウ、醤油、好みで七色唐辛子で辛い味に仕上げても。それをご飯に振りかけて食べる。
 
第1章 食べ物いっぱい
 

漢字 「粟」
鶴の粟 蟻の塔

 この字一文字で穀物を指すことがある。ゾクと読む場合がそうで、アワと訓読みするとイネ科の一年草、穀物の一種となる。
 私は畑のアワとキピも、食卓に上がってからのそれも、一応区別できる。「粟とも稗とも知らぬ (粟と稗との区別も知らないということから、たいへん高貴な金持ちの生活をいう)」 わけでもないし、小型の辞書に粟はどう書かれているか、のぞいてみた。
 ユニークな表現で知られる 『新明解国語辞典』 (三省堂) には 「九月ごろ穂状の花を開く一年草。実は小粒・黄色で、五穀の一つ。千粒重は、二グラム。[イネ科]一読肌に粟を生じる=怖くて、鳥肌が立つ」とある。読んで面白いともいう『明鏡国語辞典』 (大修館書店) には「古くから畑で栽培されるイネ科の一年草。秋、茎頂に太い円柱状の花穂をつける。小粒の黄色い実を粟餅・粟飯などにするほか、酒・飴などの原料、小鳥の飼料などに用いる。恐怖や寒さのために肌に生じるあわ状のようなぶつぶつ。肌に粟を生ずる=鳥肌が立つ」とある。
 小型の辞典でも二、三種類引き比べてみると結構楽しめる。知っている単語だと楽しみは何倍にもなる。辞書は英単語の覚え方でいう、字引ク書ナリだけではなく、遊んで楽しむという手もある。
 粟は鳥肌専用ではなく、労少なくて得るところの多いことの、濡れ手で粟・濡れ尻で粟に居る、といったりするし、極めて少しずつ蓄えることは、鶴の粟、蟻の塔ともいう。粟一粒は汗の一粒といえば、米一粒汗一粒と同じことの別表現である。粟が身近にあり大切なものだったからこそこういう表現が生まれたのだが、これから先はどうなるだろうか。
 粟の字は甲骨文で見ると、実の垂れ下がった穀物の総称として書かれている。隷書で書かれるようになって今の形になった。漢字の誕生伝説では、記録を担当する役職の蒼頡(そうけつ)が鳥や獣の足跡からヒントを得て漢字を発明した。天の神がその偉大な発明に感動して粟(もちろん穀物の総称)を降らせたという。
 
第9章 花も実もあるT